TOHOKU#00 Shin-Getsuのリブの編み方をアップしました

こんにちは。ニットアンドスノウのブログへようこそ。

写真のセーターは、シンプルなメリヤス編みのTOHOKU#00です。YouTubeにリブの編み方動画をアップしました。リブの模様はハニカム模様をアレンジしたもので、右上1目交差と左上1目交差を組み合わせて編んでいます。

動画の前半では、縄編み針を使う編み方を、後半では縄編み針を使わない編み方を使って模様を編んでいます。

動画を作っていて気がついたのですが、私は表目を編む時と裏目を編むときの糸の引き具合が違うようでした。表目よりも裏目の方が目が小さく仕上がります。動画で着ているセーターも同様で、一目ゴム編みの目が大小大小と踊っています。2021年の目標ができました。この編み目のばらつきを矯正するための練習方法、知っていたら教えてください。

TOHOKU#00は、2018年の秋に、星空見たさに新月の夜に行った山の暗さを表現したくて編みました。新月の真っ暗闇。自分の足元どころか手も見えない暗さなのだけれど、木々の枝を通り過ぎる風の気配や虫の気配のある、夜。ただ真っ暗なだけじゃない不思議な闇を、リブの模様にしてみています。

手触りの良い真っ黒の毛糸で編みました。

毛糸のあたたかさが嬉しい、編み物が幸せな季節ですね。

あなたも素敵な編み物時間を!

月山、神の爪、編み模様のインスピレーション

こんにちは、Knit&SNowのブログへようこそ。

今シーズンやっと、月山スキー場にいけました。

麓は初夏の様子。緑輝く季節です。

リフトを使って途中まで登り、そこからハイクします。

リフトを降りたら軽い雪山登山ですので、簡易アイゼンをスノボブーツにつけて歩きます。

この軽アイゼンは、25センチくらいのスノボブーツに履けるのを確認済で、登山靴にも使えてとても便利です。

それにしても、途中登山道に入ったのですが、登山靴、持って来ればよかった!!

というくらいキツかったです。

登山道よりも、雪道の方が歩きやすいので、

今後行きたいと思ってらっしゃる方、牛首へは登山道を通らず行った方がいいと思います。

きつい登山道。途中咲く花に癒されながらゆっくり登りました。

これは、雪の上を歩いていたら見られなかった景色ですね。

桜と、クレマチスに似た花が咲いています。

そして、カメムシにも。。。

写真はこれしか撮る余裕がなかったのですが

とってもたくさんの種類のカメムシがいて、驚きました。

雪上カメムシ図鑑みたい。背中にハートのついたカメムシもいました。

牛首まで着いたら、作ってきたおにぎりを食べて、滑って帰ります。

宮城県登米産のひとめぼれに、東松島の海苔、それから丸森の梅干し。おにぎり県宮城のおにぎり、さいこうです。

せっかく月山まで行ったのに、1本しか滑らないの?と、不思議ではありますが・・滑る、というよりは、山の景色や歩きのつらさ、時にちょっとした恐怖感、

心が洗われるような雄大な風景、おうちで作ってきたおにぎりを山で食べる楽しみ。

そんな全部を楽しみにきました。

雨が作った斜面のフォールライン。

自然の神様の爪の跡かな?

これがトラバースすると片斜の厳しいウェーブで、とても難しいのです。

途中力尽きて眺めていたら、太めのグレーか白の糸でざっくりと編んだ、イギリスゴムあみの編み地みたいに見えてきました。

これは素敵かも。イメージが固まったら、編んでみたいです。

さてさて、当日の服装は、ゴアテックスのビブスと、日焼け止め用長T、半袖Tシャツのレイヤーでした。予備にワークマンのヤッケを持って、サングラスとジャングルハットでちょうど良く歩いて滑れました。

https://workman.jp/shop/g/g2300068403224/

月山の駐車場は虫がたくさん飛んでいるので、虫が苦手な方はモスキートネット付きの帽子があるといいかもしれません。

履きやすく、小さくまとまってとても使いやすいビブパンツです。もちろんゴアテックスです。

この雲と山の景色も、模様のインスピレーションが湧いてきそうですね。

さあ、海色03の毛糸も来たし、編みましょう。

あなたも素敵な、編み物時間を!

羊毛染めと、東北の海色。

木綿のランチョンマットを、藍でグラデーションに染めました。

ランチョンマットを染めた際に、ついでに染めてみた糸です。

左上が麻、左下が木綿、右上が手つむぎの羊毛、右下が市販のウールアルパカ。どれもとても良い色になっています。藍の青って綺麗ですね。

わたしがよく散歩する湾内の漁港はパシフィックグリーンだけれど、やっぱり青い海は美しいものだと思ってしまいます。冬の晴れた日。遠く水平線に見える青。そんな青で海色セーターを編めたらなあと思っています。

そうそう。特に宮城県の外海に面したところや、ちょっと北の方では潮流にもよりますが親潮のブルーがとても美しく、奥松島や女川、御番所公園展望台から望む水平線の青色見たさによくドライブに行きました。女川では311前にはダイビングもしていました。

日本海側では山形の由良の海の透明度がとても有名ですね。東北の海は美しいですよ。

さて、藍染と一言で言っておりますが実は3種類の方法があります。

1つは生葉染め。

これは生の藍の葉をジュースにして、それに浸けて染める方法です。これですと、絹や羊毛はよく染まり、木綿などはあまり染まりません。

2つ目は煮出し染め。

これは生の藍の葉を煮て、その煮汁に酵素を混ぜて染める方法です。これも、動物性繊維以外は染まりません。

3つ目が一般的に藍染と言われている藍建て。

これは工程が複雑です。まず、藍の葉を発酵させて「すくも藍」を作り、そのすくも藍をさらに発酵させてpHを調整して、染料にしたものを使って染める方法です。

藍の生葉には、青色成分のインディゴはインディゴとして存在していないために酵素の力を借りてインドキシルという成分に変えて繊維に染み込ませます。

その後、インドキシルは空気に触れると酸化してインディゴに変化し繊維に定着する、というのが生葉染と煮出し染めです。この二つでは、絹やウールなどたんぱく質は染まりますが、木綿などの植物性の繊維は染まりません。

また、藍の生葉が収穫できる時期にしか染色ができません。藍の保管、運搬のため、絹以外の繊維を染めるために、3のような工程が必要になってくるのです。

3の工程ではまず、すくも藍にする工程で、藍の葉に含まれるインディカンという成分をインディゴに変化させます。インディゴは水に溶けないため、還元してロイコインディゴ(還元インディゴ)にし、繊維に染み込みやすくします。

この工程を藍を建てるといい、約1週間ほどの日数を要するようです。

この液体に繊維を浸けた後、空気に触れ酸化することでロイコインディゴはインディゴに戻り繊維に綺麗な青色が定着するということになります。

生葉染、煮出し染めでは木綿は染まりにくい。

だから藍染はすくも藍として酸化しているインディゴを還元して染料とし、空気に触れさせて綺麗な青に変化させます。

じゃあ、どうやって安定しているインディゴを水に溶ける形にするのか?

その方法には2つあり、自然の力(発酵の力)を借りて行う方法と、化学的に行う方法とがあります。

木灰発酵建てと化学建ての違いは、醸すのか、添加するのか。煮込むのか、スープの素を使うのか。という違いに似ています。

まずは自然の力を借りて行う「木灰発酵建て」

すくも藍、木灰、熱湯を混ぜて7日くらいかけて発酵させる方法です。発酵させることで、すくも藍の溶液には藍還元菌が増えていきます。

この藍還元菌は、アルカリ性の環境を好むので木灰によってpHを整えて増やします。

木灰建で発酵させているため、青が良く肌にも良いのがこの藍です。

次は、化学の力を借りる「化学建て」

原理的には、無酸素状態で強アルカリの染め液を作れば良いので、アルカリ薬品と還元薬品を使って作ります。

アルカリ薬品は苛性ソーダを使うのが一般的のようですが、染め液が危険になってしまうので比較的マイルドなソーダ灰で建てられないか、と考えています。

このように、すくも藍から藍染をするにはちょっと難しいところがありそうですが、今は藍染めキットが発売されており、とても便利に染めることができます。

今回サンプルを染めたのも、こちらのキットを使いました。

次は、すくも藍を使って化学建てをしてみようと思います。

手紡ぎ糸、サンプルを編みました。

わたしはひつじさんのサンプル糸を編んでみました。サンプル糸は、太さや紡ぎ方の違いで6種類でした。

①紡毛糸 サフォーク×テクセルの羊さんの毛を2mm前後で紡いだもの

②紡毛糸 サフォーク×テクセルの羊さんの毛を4mm前後で紡いだもの

③梳毛糸 サフォーク×テクセルの羊さんの毛を2〜3mm前後で紡いだもの

④ブレンド紡毛糸 サフォーク×テクセルの羊さんの毛とテクセル×サウスダウン×コリテクの羊さんの毛を2〜3mm前後で紡いだもの

⑤ブレンド紡毛糸 サフォーク×テクセルの羊さんの毛とテクセル×サウスダウン×コリテクの羊さんの毛を4mm前後で紡いだもの

⑥ブレンド梳毛糸 サフォーク×テクセルの羊さんの毛とテクセル×サウスダウン×コリテクの羊さんの毛を2〜3mm前後で紡いだもの

編んだ感じ、紡毛糸はふんわりしていて比較的軽そうです。梳毛糸はしっかりとして撚りがしっかりしています。

編んでいる感触も、太い紡毛糸ほどフワッフワで癒されます。糸や編み地はお日様のような匂いがします。ほんのわずかにグレーがかった白は、冬将軍の到来した空みたいと思いました。そして、市販の毛糸とてきめんに違っていたのが、うるおい。糸には程よく毛の油分ラノリンが残っていて、編んでいると指先も潤ってきます。

いつもは、植物油バームで頻繁に指先に油分を補給するという、古びた機械のような手ですが、、、この糸は手に油を注す必要がないようで、とても嬉しいです。

そんな糸たちでサンプルを編み、石鹸水で押し洗いして並べたのが冒頭にあるサンプル写真です。

当初、②か⑤にしようと思っていたのですが、直感で⑥の制作をお願いすることにしました。難しく考えずに、直感で・・。

さてさて、この癒しの糸がどんな羊さんから頂いた糸なのかと言いますと・・・わたしはひつじさんから掲載許可を頂いた写真を貼りますね。

かわいいですよ。

こちらが、サフォーク×テクセル種のひつじさん。毛刈り直前のお姿だそうです。

こちらは、テクセル×サウスダウン×コリテク種の羊さん。

こちらお二方のブレンド羊毛を紡いでいただきます。

完成まで、2〜3ヶ月だそうですので、それまでにどんなセーターにしようか、うきうきしながら考えます。

今から、とても楽しみです。

TOHOKU 00 新月

こんにちは。ニットアンドスノウのブログへようこそ。

今回の作品は、TOHOKU 00。いつもは海色、秋色などと書いているのですが、山色にしたいけれど・・・どうしようか迷った挙句今はそのままにしています。

2018年、念願の東北暮らしで行ってみたかった懐かしい場所。夜の宮城蔵王。

もしあなたがスキー、スノーボードがお好きなら、冬が雪が待ち切れない場所です。キャンプがお好きならば、グリーンシーズンが天国。そして運転が好きな方なら夜の蔵王は季節を問わず楽しい場所です。最近では雪が少ないのですが雪道好きにはきっと楽しい場所ですね。

今回は新月の真夜中から明け方にかけて。星空を見に行ってきました。

新月の夜の山。暗さに目が慣れたはずなのに、足元すら見えない。ちょっと遠くにあるキャンプ場には人がいるはずなのですが、やっぱり真っ暗闇はちょっと怖い。だって目の前に熊がいても絶対にわからないもの。そしてとても寒い。でも星がとてもきれい。

この日は残念ながら少し雲がかかってしまって満点の星空とまでは行きませんでしたが、それでもとても楽しかった星空観察。

そんな新月の暗闇を、手触りのいい色でメリヤス編みのセーターにしました。袖口と裾にはハニカムの模様を入れていますが、暗闇なのでなんとなくわかるかな?という模様です。

使った糸は、毛糸ピエロさんのベビーアルパカ糸、アルル。編んでいる時からその柔らかな手触りに癒されます。完成した作品を着て、メリヤス編みをなでてみるのも好きなのです。

おうちでたくさん着られるように、ちょっとした洗い物などでは腕まくりしなくていい7部袖にしています。丈は短く仕上げていますので、長めの丈にしたい場合は編み図より10段から20段ほど多く編むといいです。

さあ、あなたも楽しいあみもの時間を。


春色ニット、春色棒針。

春色の段染め毛糸と、菜の花いろの棒針で編んだニット帽。綺麗な色にうきうきしてしまいます。

そんな帽子をかぶって行きたいのはこんな場所。ニットアンドスノウの”スノウ”は私が雪山やスノーボードが好きだからつけた名前なんです。

3月。ここはまだまだ雪深い宮城蔵王です。今年は雪が少ないということで、沢があまり埋まっていないのだそう。そんな中、木々の中を歩くと思いもよらず春に出会います。

木の芽はもう、春の雰囲気を感じてばんざいしていました。

近づくと、春がくるー!というよろこびを全身で表現しています。はじけるように元気な植物のおしゃべりまで聞こえてきそうです。

今回はワークマンのバラクラバにフード付きロングマフラーを合わせましたが、日差しがある時にはちょっと動くと暑いくらい。午後からは冷たい強風が吹いて寒いくらいでした。そんな時にはマフラーのフードとウエアのフードをかぶって調節します。

この糸は軽くて暖かいので、もうちょっとコンパクトなタイプも作りたいです。次回はもうちょっと明るい色で編もうと思います。

月山にも持って行こうかと思って購入したのは、スーパーカンジキ。スノーボード用ブーツにもついて、軽くてなかなか良いです。割ってしまわないように、岩場には要注意ですね。

春はもうすぐ。雪山と冬物編みの季節は一休み。なんだか複雑な気分ですが、グリーンシーズンはアウトドアの楽しみも待っています。